ロジカル思考 知ってる知ってる、論理的なやつやね。
仮説思考 知ってる知ってる、仮説的なやつやね。
デザイン思考 知ってる知ってる、あれよね、うん。
アート思考 なんて?芸術?
アートなんて中学で成績1とった記憶しかないんだが、
これビジネスにもいるの?
そもそもアート思考ってなんやねん
……ってとこから書いてく
「ビジネスにおけるアート思考は、
強い意思に基づいたオリジナリティあるモノを生み出すことで顧客の共感を生み出し、
人々を惹きつけることを目指す考え方だといえます。」
(出典:https://udemy.benesse.co.jp/business/skills/art-thinking.html)
ほ~ん?
正直いまいち理解できなかったから、もう少し調べてみた。
①従来のデザイン思考などは、「他人の課題をどう解決するか」が重要。
他人にとってのメリットをベースに考える方法。
②一方でアート思考は、「自分が社会に何をしたいか」が重要。
アーティストが自らの情熱を作品で表現するように、
ビジネスマンが自らの信念を事業コンセプトに反映させる。
「自分が社会に対してどんな価値を提供したいのか」っていう感性を元に、
ビジネスアイデアを生み出していく
ってことやな
何でこのアート思考が最近注目されてきたかっていうと、
ロジックだけでは勝てない時代になったから。
AIだとか宇宙だとか、新しいビジネスが次々出てくる変化の激しい社会を、
論理で追いきれなくなったこと。
あとは、
ある程度ロジカルシンキングが社会に浸透したからだと考えた。
論理的にビジネスを考えると、究極はみんな同じ事業内容に行き着くと思う。
そうすると他の会社と差別化ができなくなるから、
事業にユニークさを生み出すために「感性・美意識」といったアート的感覚が必要になった
…と考察した。
とはいっても自分、バリバリの理系人間だ。
高校から大学・大学院までは理系しか勉強してないし、今もIT企業に勤めている。
そんな芸術とは無縁の自分が、どうしてアート思考を大事だと思ったか、
それは研究に感性が必要だと思った経験があるからだ。
学生時代、
2つの最新技術を組み合わせて、もっと最新のものを作る(笑)
という訳の分からない研究をやっていた。
一番困ったのが、データの考察よ。
分野が特殊だから先行研究自体が少ないし、
数少ない先行研究のどれとも自分の結果が一致しない。
先人の知恵を元に、
どう論理的に分析してもデータを解明できない (でもモデル自体は正しそう…)。
正直ほとんど何もわからず数年間を過ごしたが、
研究の中で自分に足りなかったと痛感したのは、ひらめき力だ。
ひらめき力とは、
前例のない問題をロジックで解決できない時、
「既存の考えを抜け出して、自分独自の新たな視点で問題を捉え直し、新しい解決法を考える」
発想力だ。
そしてこの発想力は、内にある感性から生まれるんじゃないか、
そう自分は考えた。
そうして感性の大切さを感じていた自分に対して、
その考えを裏付けてくれた本、また感性の養い方を提供してくれた本が2つあるので、記載する。
① 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」
(著:山口周)
ペリエにとっての神書of神書。
ビジネスにおける理論と感性の重要性について、詳細に記載されている。
・なぜグローバル企業は、アートスクールに幹部候補を送り込むのか
・なぜAppleの製品に人々は魅力を感じるのか
・なぜマッキンゼーはデザイン会社を買収したのか
ビジネスの舵取りにおける「感性・美意識」の重要性を、
コンサル出身の著者が丁寧に説明してくれている。
論理だけじゃダメなんじゃね? と思っていた自分にこれ以上ない答えをくれた。
現時点で、ペリエの読んで良かった本No.1 (全ジャンル中) なので是非読んでほしい。
② 論理的美術鑑賞 人物×背景×時代でどんな絵画でも読み解ける (著:堀越啓)
「論理的に」美術を読み解き、感性を高めていく方法を紹介している本。
アートとか美術って聞くと、自分には理解できないと思うのが普通だろう。
そんな一般の人向けに、
「美術を鑑賞する際のフレームワーク」を提供している。
フレームワークを通して感性が磨かれるだけでなく、
作品が生まれた社会情勢や、作品を鑑賞する際の多角的な視点など、
教養や論理的思考力の向上にもつながる。
アート思考を磨きたい、けどどうやったら良いか分からない人にオススメだ。
以上、アート思考の説明から、思考の磨き方までを紹介した。
ただ、論理的思考力の大切さを否定しているわけではない。
どんなに直感が優れていようとも、論理的な欠陥があるものは成功しない。
そして論理には、
「正しければどんな人をも納得させられる」という強大な力がある。
論理的思考力があった上で、さらに+αで感性が必要とされている時代が来ているのだ。
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